『ブラック・スワン』 レビュー
本年度アカデミー主演女優賞を獲得したことで知られる話題作です。
舞台はニューヨーク。バレエ団に所属するニナ(ナタリー・ポートマン)
は、演目「白鳥の湖」でついに念願のプリマの座を掴む。
優雅で臆病な”白鳥”と、邪悪で奔放的な”黒鳥”の両者を
完璧に演じなければならないプレッシャー。 ライバルのバレリーナの存在。
バレエ一筋で過保護な親… などなどの様々な要因がニナを
じわじわと追い詰めていく。
やがてニナは重圧のあまり異常な幻覚が見えるようになっていき・・・。
というお話。
まず驚くべきはバレエシーンの見事さ。
冒頭からナタリー本人の完全なバレリーナっぷりに驚きます。
本人は幼少期に習っていたのと、本作撮影に向けて1年半(!)の特訓を積んだとのこと。
ただそれではやはり完全とは言えず、ダンスシーンにおいて
本職バレリーナによる吹き替え、顔のCG合成も行われているそうですが。
ナタリーの演技はさすがオスカー!といったところ。
二ナの不安定で微妙な心情を鬼気迫る演技で見事に表現していると感じました。
幻覚描写におけるビジュアルエフェクトがグロテスクなのと、
エロティックなシーンも思ったより多いので、耐性のない人はやや注意が必要かも。
全体を通して観応えのある作品にしあがっています。
劇場で観て損なし!
じゅんじポイント 85点。
「ブラック・スワン」 監督:ダーレン・アロノフスキー
(2010) キャスト:ナタリー・ポートマン、ヴァンサン・カッセル、ミア・キュニス